右脳開発でお子様の才能を開花
第199回 ポジティブ思考がこれからの時代を乗り切るカギ
2018年4月に、
マーケティング会社のイプソス社が
世界27か国で自国の将来をどう見ているかを
問うアンケート調査を実施しました。
自国は正しい方向に向かっているかの問いに
YESと答えた人の割合は、
中国では92%だったのに対し、
日本では40%でした。
現在の中国は、そんなに楽観できる状況では
決してありません。
高齢化、地方政府の財政悪化、
開発を急いだあまりの財源不足、
個々の社会問題等々問題は山積しています。
そんな状況下にあって、
なぜ将来を楽観視できるのでしょうか。
第一は、中国の人たちは多くの課題があっても
新たなテクノロジーで解決できるという
強い信念を持っているということです。
日本人は、
これからさらに発展していくAIについても、
将来どんどんAIに仕事を奪われるとか、
顔認証システムが進化していくと
プライバシーが侵され、
監視社会になっていくとか
否定的な見方が多くあります。
でも、よく考えてみると、
テクノロジーの進化によって
生活レベルは飛躍的に向上しています。
わざわざ銀行へ行って番号札をもらって並び、
半日仕事で銀行振り込みをする時代は
終わりました。
本屋に行って本を探すこともありません。
1クリックでその日、翌日に本は届きます。
東京大学で中国経済を研究している
伊藤亜聖准教授は、
「社会実装型イノベーション」という概念を
提案しています。
新たな技術を開発するだけでなく、
いかに早く国全体で社会実験に取り組み、
社会実装するかが重要なのです。
そういった点で、
中国は社会実装型イノベーションとして
他国をリードしているのです。
しかし、
日本ではそのような柔軟な対応ができません。
そのいい例が、タクシーです。
以前、中国では配車することは一苦労でしたが、
配車アプリの普及で
ほぼ瞬時に車を手配できます。
タクシー、ハイヤー、ライドシェアなど
あらゆる選択肢があります。
一日チャーターなどもスマホで即解決します。
中国にも規制は数多くありますが、
政府は将来性を見据えて
柔軟に対応しているのが現実です。
ところが、こうしたサービスは
日本では法律が壁となってできません。
第二は、中国人の意識です。
様々な困難を乗り越えてきた中国の人たちは、
世界的に人口が多いことへのメリットを
享受しようとしています。
そういう人たちは、中国市場の大きさを自慢し、
誇りに思っています。
あらゆる可能性を秘めていることに
自信を持っているのです。
ここで注目したいのは、
「将来に対する意識はいくらでも変えられる」
ということです。
未来がどうなるかは誰にもわかりません。
となれば、将来を明るいものと予測するのか、
暗いものと予測するのかは自由です。
成功者にはいろいろなタイプの人がいますが、
共通している点が一つあります。
それは、楽観主義者であるということです。
アメリカの心理学会会長であった
セリグマン氏は、
「楽観主義者のほうが人生の成功率が高く、
長命であり、また、その楽観主義は
学習できるものだ」
と言っています。
現在に対する認識はどうであれ、
将来に対する希望がとても重要なのです。
日本では、どうしても「ものの見方」が
固定化してしまいがちです。
子どもを見るときも、どうしても気になるのが
「学力のものさし=偏差値」です。
単一的なものさしで価値を測っていくと、
様々な可能性を見失っていきます。
「子どもの可能性は無限大、
その可能性を最大限に伸ばすのが親の役目であり、
大人たちの役割である」
ということを再認識し、
子どものあらゆる面を見て育てていくことが
大切です。