子育ての知恵ぶろぐ 第319回 「高学歴」の親がはまりやすい 「落とし穴」とは PART1

幼児教育に熱心な層は、
いわゆる「高学歴」の親御様が
多いものです。

ご自身の成功を子どもにも
受け継がせてあげようとして、
子どもへの教育にも熱が入ります。

情熱をもって教育するということは、
非常に大切なことです。

しかし、その情熱がかえって
子どもの成長を阻害してしまう要因と
なってしまうことも
考えておかなければなりません。

まず、「高学歴」な親が
子どもにやってしまいがちなことを
２つあげます。

1. 子どもに求める基準が高く、
　 「出来て当たり前」という見方に
　 なってしまう
　
　 自分自身が勉強が出来たのだから、
　 自分の遺伝子を受け継いでいる
　 わが子であれば当然できるはず、と
　 考えてしまうのです。

　 そうすると、子どもができないときに
　 「何でできないの？」となり、
　 子どもを責めたり叱ったりすることが
　 多くなります。

2. 子どもに無意識のうちに自分の
　 「成功体験」を押し付けてしまう

　 成功した人生を今まで歩んできた親が
　 子どもを見る場合、
　 自分の「成功体験」を子どもにも
　 当てはめようとします。

　 自分の成功を収めてきたのは、
　 ポリシーや信念を持ってやってきた
　 おかげだと考え、
　 それを子どもにも押し付けます。

　 「こうあるべきだ」
　 「こうでなければならない」
　 といった考えが強くあるのです。

　 結局、「うちの子はやる気がない」
　 とか「バカなんじゃないのか」
　 「さっぱり理解できない」と
　 感情的な結論に導いたりします。

このような態度で子どもに接していくと、
子どもが次第に委縮し、
思うように力を発揮できなかったり
育っていきにくかったりします。

では、どうしたら子どもの成長を
良い方向に導いてあげることが
できるのでしょうか。

それには、これからあげる４つの点に
注意をするとよいのです。

1. 子どもは親とは全く違う時代を
　 生きていく人間だととらえること

　 昭和、平成、令和と続き、
　 さらに時代は変わっていきます。

　 時代に合った人間が求められ、
　 そのニーズも変わっていきます。

　 変化するニーズに対応できる人間を
　 育てていかなければなりません。

2. いくら親子でも別人格であり
　 持っている能力も異なるのだと
　 とらえること

　 オリンピック選手の子は
　 オリンピック選手に、
　 というような例もありますが、
　 通常は親は親、子は子である場合が
　 多いでしょう。

　 子どもがやりたいと思うことを
　 十分にさせてあげたいと考える親は
　 多いと思います。

　 そういった意味でも、
　 子どもは別人格です。

3. 子どもの成長速度は親とは違う
　 ということを自覚すること

　 子どもの個性は親とは違い、
　 また成長速度も違います。

　 理解や物覚えが早い子もいれば
　 遅い子もいます。

　 早咲きの子もいれば
　 遅咲きの子もいます。

　 うちの子は
　 どのようなタイプの子なのかを
　 しっかりと見てあげましょう。

4. 「子どもの心を理解しようとしても
　 理解できるものではない」
　 という前提に立って
　 物事を考えようとすること

　自分の子どもだから
　 当然子どものことはわかるはず、
　 という考えが間違っているのです。

　 親は自分の子ども時代のことは
　 ほとんど忘れています。

　 類推しようにも類推できないのです。

　 特に、母親が男の子を見ても
　 「何でこう考えるのか？」
　 「何でこのような行動をするのか？」
　 「叱られるとわかっていても
　 何度も同じ行動をするのか？」
　 と考えれば考えるほど
　 わからなくなります。

　 だから、もともとわからないものだ、
　 と考えるのが賢明なのです。

まずは、このような視点から
子どもを見るように
心がけてみてください。

すると、今まで気づかなかった
子どもの言動や行動、心のあり方が
見えてきます。

ヘーグルの「親と子の共育大学」では、
このような親の気づきを促し、
子どもとの関係を良い方向に持っていく
コツをお知らせしています。

ぜひ、ご活用ください。

次回は、
さらに親が子どもを伸ばす方法について
考えていきます。