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6歳児は成長期?親の接し方のポイントを解説!
6歳児といえば、幼稚園や保育園などでは年長として活躍し、学童期に入る年です。思考力や認識力が深まることで、年下の子どもたちに対して思いやりのある行動ができる時期でもあります。
ところが、そんな成長を微笑ましく思っていると、幼子のように甘えてくることもあり、接し方に戸惑う方もいらっしゃるようです。
そこで今回は、6歳児がどんな成長をしているのか、そして親はどのように接したら子供の成長を育むことができるのかについて解説していきます。
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Contents
【6歳児の成長】思考力・認識力の発達による6つの成長
文部科学省が公開している学校保健統計調査によると、令和元年度の6歳児の平均身長は、男子が116,5cmで女子は115,6cm、体重の平均は男子が21,4kgで女子は20,9kgでした。[注1]
項目 | 6歳児男子 | 6歳児女子 |
身長平均 | 116,5cm | 115,6cm |
体重平均 | 21,4kg | 20,9kg |
身長50cm体重3000gにも満たないほどで生まれた赤ちゃんが、小学校に入学する頃にはこのように成長するのです。そして大きく成長するのは体だけでなく、脳も同じように著しく発達しています。特に思考力や認識力が高まる6歳児の成長を、6つのポイントから見ていきましょう。
[注1]文部科学省:e-start「学校保健統計調査」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00400002&tstat=000001011648&cycle=0&tclass1=000001138504&tclass2=000001138505&tclass3val=0
1. 基本的生活習慣の形成
6歳になるころには、体の成長とともに食事や排泄、衣服の着脱など、生活するうえでの基本的な習慣の自立が完成していきます。また規則正しい生活を続ける中で、食事や睡眠などの生活リズムが形成されるのもこの時期です。
2. 社会性の成長
5歳頃から育ち始める社会性が、6歳児になると大きく成長します。年長として幼稚園や保育園で他者と関わることによって、自己欲求を我慢できるようになり、他者の気持ちを理解できるようになります。
また、他者の気持ちを察して自ら行動を起こせるようにもなってきます。友だちと仲良く遊ぶために、自分中心の考え方を変えられるようになるのもこの時期です。友だちとけんかするなどのトラブルを起こしたときも、すぐに先生や親に泣きつくのではなく、自分たちで解決しようと考えて行動するようになります。
3. 道徳性の成長
社会性が身に付いてくるとともに、道徳性も成長します。公共マナーを守ることが社会において大切であることも理解するようになります。
例えば公共交通機関は静かに利用することや、お店などで走り回ったり勝手にものを触らないことなど、それまで大人に言われるがままやっていたマナーが、社会に必要なことだと自分で理解して行動できるようになってきます。
道徳性は学校教育の中でも軸となるので、6歳児までの成長が大切な軸となります。
4. 客観的思考の成長
6歳児は自分のことができるようになるだけでなく、他者のことを見て自分と比べたりし始めます。人と違うことが「はずかしい」というような感情がでてくるのもこの時期の特徴です。他者が自分と違う気持ちをもつことに気付き、相手の気持ちや立場を考えて行動できるように成長してきます。
先生や親のいうことは絶対だと感じていた頃から成長し、6歳になる頃には大人の言葉や行動も客観視するようになります。親に対して反抗的な態度をとることもあり、中間反抗期などともいわれますが、これは自立心と客観的思考が成長している証しでもあるのです。
5. 言語能力の成長
6歳児は社会性や道徳性が身に付くとともに、他者に対して「~です」「~ます」などの言葉を使って話ができるようになります。使える語彙も増え表現力も高くなります。自分が考えていることを論理的に話せるようになるのもこの時期です。
そのため、親に対して屁理屈をいってくるなど、生意気な口を利くようにもなります。ひらがなを読むことに興味を持ち、読み聞かせてもらってきた絵本を自分で読むようになるのもこの時期の特徴です。
6. 手先の発達
脳の発達にともない、手先の器用さが増すのもこの時期です。お箸を上手に使いこなして食事ができるようになります。けがをしないようにハサミやホチキスなどを使えるようになったり、複雑な形を理解して絵や図として描けるようにもなるのもこの時期です。
身体と脳の成長により、頭で理解したことと体で表現することが連動し、複雑なことがこなせるようになります。
【親の接し方】自主性を高めていく6つのポイント
6歳児は思考力や認識力の高まりによって、自主性が育つ時期でもあります。自分で考えて行動できる子どもに育てるために、親として気を付けたいことを6つのポイントにまとめました。
1. 子どもに任せる
6歳児にはさまざまなことを任せてみましょう。自分で考えて行動できる時期に過干渉だと、脳は自分で考えることを辞めてしまい、成長しなくなります。
脳の成長を阻害すれば、理解力や記憶力など、人間として必要な能力の成長も阻んでしまいます。自分自身で考え、多くのチャレンジを通して成功や失敗を経験させることによって、子どもの成長を育んでいきましょう。
2. さまざまな体験や遊びを大切にする
6歳児は論理的な思考や認識力が発達しますが、これらの力は体験を通して養われます。さまざまな体験をさせ、たくさん遊ばせましょう。
人や自然、物と関わりながら遊ぶ中で、具体的な体験を通して考えたことが論理的な思考へと結びつき、さまざまな事象を理解できる力が身に付きます。思考力や認識力の向上によって、社会性や道徳性も身に付いていきます。
3. 否定せず共感する
子どもが話をしているときは、どんな内容でも一度は共感してあげましょう。「そう思ったのね」「なるほどね」と受け止め、話をしている子ども自身を認めてあげることが大切です。
たとえば、大変だった体験を話してくれた時は「大変だったね」と子どもの「大変だった」という気持ちを受け止めます。「そんなの大変なうちに入らないわよ」などと否定したら、子どもは自分自身も否定されたような気持ちになってしまい、今後安心して自分の意見を話すことができなくなってしまいます。
4. 命令せず依頼する
子どもの自主性を育むためにも、物事を命令形で伝えるのではなく、依頼するように伝えることを心がけましょう。「~しなさい」と指示されたことをこなすだけの子どもには、考える力を伸ばせません。
そのうえ、命令されたのでは子ども自身のやる気も起こりにくくなります。例えば「脱いだ靴を揃えなさい!」と言いたいときは「脱いだ靴を揃えると、玄関を使う人が気持ちいいよね。」と言ってあげましょう。靴を揃えてくれた時は「○○ちゃんが靴を揃えてくれたから、とっても気持ちいいね。ありがとう」などと、どうしてそのような行動をする必要があるのか理由を説明することにより、子どもは自主的に判断して行動できるようになります。
5. 一緒に考える
子どもは好奇心の塊で、いろんなことを質問してきます。そのようなときは一緒に考えてあげましょう。
親が何でも知っている必要はありません。子どもが抱いた疑問を子どもと一緒に考えてあげることで、「考えることはいいことなんだ」「考えることは楽しい」という意識が子どもに芽生えてきます。
解決するためにさまざまな方法があることを親が助言し、答えを子ども自身で導き出すことができれば成功体験にもつながり、自己肯定感も高められます。
6. 愛情はたっぷり注ぎ続ける
6歳児は大きく成長しているとはいえ、まだまだ甘えたい時期です。幼児期にたっぷり愛情を受けていると、自己肯定感が高まり、しっかりと自立した子どもへと成長していきます。
この時期は親に対して生意気な口を利いたり反抗的な態度を取ったりすることもありますが、それは自分を認めてほしいというサインでもあります。親も試されているのです。
子どもは、どのような時でも親は受け止めてくれるという安心感が欲しいのです。「もうお兄さんでしょ」「お姉さんなんだから甘えないのよ」など言わず、スキンシップをタップリ取ってあげることが人間力形成にとても大切です。
子どもの自立を助ける気持ちで寄り添いましょう
6歳児は思考力や認識力が著しく発達し、社会性や道徳性も社会の一員として必要であることを理解できる時期です。考える力を伸ばし自主性を高めるためにも、親は子どもに寄り添いながらも過干渉せず、自立を助ける気持ちで見守っていくことが大切です。まだまだ甘えたい時期ですから、たっぷりと愛情を与えつつ、親から飛び立っていく力を育んであげましょう。