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【幼児教育の豆知識】子どもの学力を伸ばすには?学力を伸ばす親の共通点について徹底解説!
子どもの学力を伸ばしたい、と思っても、親が代わりに勉強してあげることはできません。ただ、親の適切なサポートがあれば、子どもの学ぶ力はぐんと伸びていきます。
そんな「子どもの学力を伸ばす親の共通点」を具体的に紹介。
「勉強しなさい!」と叱るだけではない、子どもへの接し方のポイントを把握しておきましょう。
子どもの学力を伸ばすための土台とは
「学力を伸ばす親の共通点」を知る前に、子どもの学力のベースとなる基本的な要素を理解しておきましょう。生活習慣や家庭の雰囲気などが、実は需要なポイントとなってきます。
子どもの学力と生活習慣には大きな相関関係がある
子どもの学力を伸ばしたいなら、まず気を付けたいのが生活習慣。特に睡眠と食事は大きく影響します。
文部科学省による「全国学力・学習状況調査」によると、朝ごはんを食べていない子どもは毎日食べている子どもに比べて平均正答率が下がる結果に(※)。「遅くまで勉強をして睡眠不足」「朝ごはんを食べないまま登校」といったことが続くと、逆効果なのです。
栄養のバランスを考えた食事を3食しっかり食べ、十分な睡眠を取れるよう、親が環境を整えてあげることが大切です。
(※)平成31年度(令和元年度) 全国学力・学習状況調査 調査結果資料【全国版/小学校】
https://www.nier.go.jp/19chousakekkahoukoku/factsheet/19primary/
学力の伸びる子どもの家庭はあたたかく居心地がよい
家庭の雰囲気も、子どもの学習のベースとして大切です。親子間の会話がなかったり、夫婦や家族の仲が悪かったり、家庭内のよどんだ空気を子どもの心は敏感に察知します。そうなると「勉強しなさい」といわれても身が入らないかもしれません。
日頃から日々のできごとやニュースなどについて親子、家族間でよく会話し、コミュニケーションがしっかりとれていること。
親の意見を押し付けず、子どもの考えにもきちんと耳をかたむけること。
親が家族や周囲の人に対してオープンであり、常識と尊敬を持って接していること。
このように、一人ひとりが尊重され、明るく落ち着いた家庭であれば、子どもも学びに集中しやすくなるのです。
子どもの性別、性格などによって学力の伸ばし方が異なる
世間にあふれる学力アップの方法は、だれにでも効果的というわけではありません。10人の子どもがいれば、10通りの最適な学び方があると考えましょう。
考え方の一つとして、「性別に合わせた学び方」の必要性はよく耳にしますね。脳科学的に見ても男女の脳は異なっており、「男性は空間把握や視覚情報の処理が得意」「男性は一つの分野を深掘りしやすい」といったことや、「女性は男性よりも共感能力がある」「女性はさまざまな分野を結び合わせて考えることができる」などという推測がなされています。
ただ、男女の性差による脳の働きの違いはクリアになってはいないので、「男女で効果的な接し方や教え方は違うのかも」という認識を持つくらいでいいでしょう。例えば、男の子に対してお母さんが「自分の子どものころの勉強法」を当てはめようとしてうまくいかないときは、お父さんに相談する、アドバイスしてもらうなど、両親の性別や経験を生かして指導していきましょう。
子どもの性格によっても最適な学び方は異なります。競争心が強い子、プライドが高い子、飽きっぽい子、叱咤激励(しったげきれい)されてがんばろうと思える子、逆に心が折れてしまう子…。自分の子どもの性格や考え方を親は理解して、それを活かした学習方法を一緒に考えていく必要があります。
これらが「子どもの学力を伸ばすための土台」となります。子どもの勉強を指導する前に、家庭の環境などを振り返ってみましょう。
子どもの学力を伸ばす親の共通点7ポイント
家庭での学習の土台を整えた上で、親の効果的なサポート法を取り入れていきましょう。優れた学力を持つ子どもの親の共通点として、7つのポイントをピックアップ。日頃の家庭学習でぜひ実践してみてください。
小さな成果でも見逃さず褒める
子どもは大好きな親に褒められるのは素直にうれしいもの。「次もがんばろう」とやる気を出してくれます。何かの試験に合格した、テストで満点だったという大きな成果はもちろん、「難しい問題だけど、自分で解けたね」「毎日机に向かって偉いね」など、小さな成果や過程の努力も見逃さずに、きちんと認めて褒めてあげましょう。
「勉強をしなさい」と言わず、まず親が学ぶ姿勢を見せる
親の背中を見て子は育つ、といいます。親が勉強をしていれば、子どもも自然と机に向かう気持ちになるでしょう。
とはいっても、親も数学や国語を学ばねばならない、ということではありません。仕事に役立つ資格の勉強や、趣味を深める調べもの、読書でもいいでしょう。同じ空間で机に向かっていることがよい刺激となるのです。
学んだことを通じて新しい知識を得られたり、楽しみが増えたり。「学ぶことは楽しい」という親の言動を見ることが何よりのプラスになります。
もちろん、子どもの勉強内容に興味を持つことも大切。子どもに先生役となって教えてもらってもいいでしょう。
子どもの「わからない」に寄り添う
子どもが「わからない」と言ったとき、「なぜこのくらいわからないの!」と怒るのはNGです。親に怒られるのが怖くなり、理解できていないところもそのまま進めてしまいかねません。
親はまず、子どもがどこを理解できていないのか、どの地点でつまずいているのかを丁寧に聞きとってあげましょう。そのうえで、考え違いをしている部分を正す、考え方のヒントを出す、などそのつまずきを乗りこえるサポートをします。
いきなり答えを教えてしまうのではなく、子どもが自分で考えられるような教え方が学力を伸ばします。
問題があるときは、感情に流されず簡潔に伝える
なかなか勉強しない、宿題の仕上がりが雑、など子どもを叱りたくなるときもあるかもしれません。そんなとき、「どうしてやらないの!まったく何度言っても聞かないんだから」など感情に任せてくどくどと叱っては、子どものやる気は損なわれてしまいます。叱られて取り掛かったとしても、イヤイヤなので身が入りません。
叱るときは落ち着いて事実をわかりやすく指摘し、簡潔に切り上げること。
親が改善法を押し付けるのではなく、子ども自身に「問題解決のためにはどうすればいいのか」を考えてもらうといいでしょう。
モチベーションを上げる工夫をする
子どもは大人に比べてモチベーションが続きにくいもの。親は、学習意欲が継続できるよう工夫してあげるといいでしょう。
もっとも簡単なのは、勉強後のごほうび。「終わったらゲームをしてもいい」「おやつにしよう」など、子どもが「早く終わらせよう!」と思えるものを設定します。
目標を立てるのもいいでしょう。テストがあるのであれば、「何点を目標にする?」と相談して決めるのです。自分で決めた目標なら、モチベーションもアップするはず。成長に合わせて、受験合格や資格取得などの目標を設定して、本人が自主的に勉強できるようにします。
また、難易度の低いものから取り組むのも手。いきなり難しい問題だとやる気をなくしてしまう場合もあります。すらすらと解ける短いものから片付けていくと、最後までモチベーションが続くでしょう。
子どもを信じ、干渉しすぎない
いったん学習スタイルが決まったら、子どもが自主的に勉強をするように静かに見守りましょう。心配だからと言って口うるさく注意したり、逐一チェックしたりするのは子どもの自立心を奪ってしまいます。
親が「勉強しなさい!」というと、子どもが「今やろうと思っていたのに!」と言うパターンはよく聞きますね。タイミングが悪いと、子どものやる気をそいでしまうのです。
子どもを信じ、適切なタイミングでアドバイスすること。子どもに問題があると考えるのではなく、取り組み方や環境も見直すこと。それが親ならではのサポートの仕方です。
集中力を高められる環境を整え、勉強を習慣化する
近年、「リビング学習」が広く知られるようになっています。特に小学校の低学年、中学年ごろは家族の目が届くリビングでの勉強は有効でしょう。ただ、机のそばに遊び道具があったり、隣で兄弟が騒いでいたりすると気が散ってしまいます。自室で勉強させる、リビングの一角を仕切ってあげるなど集中できるように環境の工夫をしましょう。
時間を決め、勉強を「習慣化」するのもおすすめです。家に帰ったらすぐ、夕飯までの間、夕飯後、など、子どもの集中できるタイミングで設定しましょう。早起きの子どもなら朝でもいいかもしれません。親が決めるのではなく、子どもに「いつやるか」を決めさせるのがポイント。いったん習慣化すると、「勉強しなさい」と言わなくてもするようになるので、親も子どももストレスが少なくてすみます。
いきなり長時間は無理なので、まずは机に向かって宿題を終わらせる、といった小さなステップから習慣化しましょう。
将来の夢について話し合う
将来の夢を持っていると、「そのために勉強しよう」という直接的な動機になります。「どんな仕事がしてみたい?」「大人になったらどんなことをやってみたい?」など、夢について子どもと話し合う機会を持ってみましょう。
とはいえ、幼いと具体的に仕事ややりたいことを思い浮かべられないこともあります。「うちの子は夢を持てないのかしら」とすぐに心配する必要はありません。勉強以外にもたくさんの経験をさせてあげて、自分の「好き」や「得意」、「あこがれ」のきっかけになるようにサポートしてあげましょう。
まとめ
子どもと一緒に、学ぶ楽しさを実感することも大切
先述のように、親の学ぶ背中を見せることが、子どもの学習意欲の刺激につながります。親自身が常日頃からさまざまなものに興味を持ち、「知ろう」「学ぼう」という積極的な姿勢を持つように意識しましょう。
勉強は「しなくてはならないもの」ではなく、「知識を得られて楽しいもの」と子どもに伝われば、おのずと机に向かってくれるはずです。
家庭での十分なコミュニケーションが子どもの学力アップにつながる
家庭学習において親の果たす役割は大きいもの。特に、子どもに合った勉強スタイルや環境づくり、アドバイスの仕方などは、毎日そばにいる親だからこそ判断できることです。
そのためにも、日頃から親子でたくさん会話をするなど十分なコミュニケーションを心掛けましょう。子どもの特性や細かな感情の変化を知っている親であれば、学力アップのための唯一無二のサポーターとなることができるでしょう。
株式会社ヘーグル 理事長
30年以上にわたって、幼児期からの理想的な能力開発と学習環境を追求、独自に開発した「親と子の共育大学のプログラム」など、親子でともに成長できる子育て、教育メソッドは絶大なる人気を誇る。
【執筆者】逸見 浩督(へんみ ひろただ)
株式会社ヘーグル 理事長
30年以上にわたって、幼児期からの理想的な能力開発と学習環境を追求、独自に開発した「親と子の共育大学のプログラム」など、親子でともに成長できる子育て、教育メソッドは絶大なる人気を誇る。