右脳開発でお子様の才能を開花
【幼児教育の豆知識】子どもの集中力を高めるには?親のすべきこと、してはいけないことについて解説!
勉強をはじめ、習い事などで「子どもが集中してくれない」と悩んでいる親は少なくありません。「集中しなさい!」「どうしてできないの!」と叱ってもなかなか改善はされにくいもの。
そこで今回は、子どもの集中力を高める方法を中心に解説していきます。そばについて見守る親の影響は大きく、言動によっては逆に集中力を途切れさせてしまうことも。そんなNG対応も具体的に紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
そもそも子どもの集中力はどれぐらい続くもの?
まずは、子どもの集中力がどの程度のものなのかを知っておきましょう。集中力がある子とない子の特徴、子どもの集中力が続かない理由もチェックを。
「年齢×1分」または「年齢+1分」が集中できる時間の目安
子どもの集中力は、どのくらい続くものなのでしょうか。大人であれば、おおよそ50分は集中できるといわれています。それに対し、幼児や小学校低学年の場合、だいたい年齢×1分、もしくは年齢+1分と言われています。5歳なら5~6分、6歳なら6~7分と想像以上に短いもの。
「子どもは短時間しか集中できない」と理解して、それにあった無理のない取り組み方を考えていく必要があるのです。
集中力の続く子、続かない子の違い
子どもの集中力の持続時間は短いですが、その中でも集中力が続きやすい子、続きにくい子がいます。それぞれどんな特徴があるかをピックアップしました。
【集中力がある子どもの特徴】
・好きなことに対して黙々と取り組む
・目標やタスクを理解し、自ら計画的に取り組める
・メンタルが安定している
【集中力が続かない子の特徴】
・すぐに別のことが気になってしまう
・ものごとに漫然と取り組んでいる
・メンタルが不安定
集中力がある子どもは、勉強やスポーツ、習い事などでよい成績を残しやすく、それが自信となり、メンタルが強化されていきます。
一方、集中力が続かないと中途半端な結果になりがち。周囲から「集中しなさい」と怒られるだけではなく、集中できない自分に対して自信をなくしてしまうことも。
「うちの子はもともと集中力がないから」とあきらめる必要はありません。生まれながらに集中力の高い子どももいますが、後天的な原因も大きいもの。日常でのトレーニングや習慣によって、高めていくことは可能なのです。
子どもの集中力が続かない理由とは?
子どもがものごとに集中できないのは、集中力をコントロールする力が未熟であること、周囲からの影響を受けやすいことなどが理由としてあげられます。大人と異なる部分を理解して、対策につなげましょう。
まだ脳が発展途上だから
集中力・注意力をコントロールするのは脳の「前頭前野」。前頭前野は感情、行動を制御したり、ものごとを考え判断したりという人間ならではの行動をつかさどっています。その機能がピークに達するのは20歳前後ともいわれ、幼い子どもでは大人と同等の集中力や行動抑制をすることは難しいといえます。
そのことに興味がないから
幼児でも、自分の興味のあることには夢中で取り組み、すごい集中力を見せる子どもも。子どもは好きなことなら自分からどんどん追求していきます。一方、興味のないことに対しては集中力がすぐ切れてしまいます。大人なら好きではないことも必要であれば集中するようにしますが、子どもは気持ちをコントロールして向き合うことがまだ難しいのです。
周囲の物音などに影響されやすいから
大人に比べ、子どもは周囲の物音や人の動きなどに影響されやすいもの。大人なら聞き流す、または聞かないようにする雑音も気になって、集中力が途切れてしまうこともあります。
子どもが近くで勉強しているときはおしゃべりを控える、テレビや動画を見ない、スマホはマナーモードにするなど、親も環境を整えてあげましょう。兄弟がいる場合は、別の部屋で遊ばせるなど空間を分けて。
また、視界におもちゃやゲームなどがあるのも気がそれる原因になります。子どもが気になるようなものはなるべく周囲に置かないようにしておきましょう。
心配事や不安なことがあるから
何か心配事や不安があると大人でも集中できないことがありますね。子どもは気持ちの切り替えが未熟なので、友人関係がうまくいっていなかったり、学校生活でトラブルがあったりすると、大人以上にそればかり考えてしまう場合も。
子どもの様子をよく見て、元気がない、イライラしているなどいつもと違う様子があればさりげなく話を聞いてあげましょう。一人で抱え込まずにすむだけでも、悩みは解消に近づきます。
「自分は集中力がない」という思い込み
親から「どうしてそんなに集中できないの!」「集中力がない子ね」などと言われ続けると、「自分は集中できないタイプ」と思い込んでしまう場合もあります。
親はそうした発言を控えて、勉強やレッスンが少しでも続けば「集中してできたね」と前向きな声掛けをするようにしていきましょう。
集中力が続かないのは好奇心が旺盛なことの裏返しでもある
親としては、わが子の集中力を高めたいところですが、集中力がない子は逆に言えば「さまざまなことに好奇心を持てる、目を配れる」という性質です。えり好みなくいろいろなことにトライできたり、周囲の変化に気が付きやすかったりするのは場合によってはメリットとなります。「集中力」の一点で悲観的に捉える必要はありません。
ただ、集中すべきときにはある程度自己をコントロールできるように、少しずつトレーニングをしていきましょう。
子どもの集中力を高めるための5つのポイント
子どもの集中力を高めるには、家庭での親の接し方が重要です。生活の基礎から環境づくり、声掛けのポイントなど5つにしぼってポイントを紹介していきます。
まずは規則正しい生活をさせる
睡眠と食事はあらゆる活動のベースとなります。寝不足、食事の偏りなど生活の乱れがあれば、集中力も低下してしまいます。早寝早起きと栄養バランスのとれた3食を心掛け、規則正しい生活を家庭の中で習慣化していきましょう。
集中できる環境づくりをする
環境を整えることもまず取り組みたいことの一つです。宿題や勉強を自室でやらせるのもいいのですが、自主的に取り組めるようになるまでは、親の目の届くリビングなどが向いているでしょう。その際は視界におもちゃなど気になるものを置かない、取り組んでいる間は周囲で騒がない、大きな音を立てないなど注意を。
気持ちの切り替えのためのルーティンを作るのもおすすめです。今日は何をやるのかを親と簡単に話す時間を設ける、取り掛かる前に机の周りを整頓する、などなんでも構いません。子どもの集中力のスイッチが入るルーティンを考えてみましょう。
メリハリのある適切な時間管理をする
先述のとおり、子どもの集中力は長く続きません。「宿題が終わるまでがんばりなさい」では、集中力が切れるとダラダラして進まない場合も。時間を区切って、短くギュッと集中させるメリハリのある時間管理を心掛けてみてください。
よく言われるのは「15分をひとつの目安とする」方法です。漢字ドリル15分、少し休憩、国語の音読と書き方15分、といったように、「15分でやってしまおう」という目標を立てておけば、子どもの取り組み姿勢も変わるでしょう。
順番としては、簡単にさっとできるものから始めると勢いがつきます。自分でタイマーをセットさせ、ゲーム感覚で取り組んでもいいですね。
適切な目標設定とご褒美を与えてあげる
目標が高すぎても、子どもはやる気をなくしてしまいます。少しがんばればできる目標を設定して、達成感を感じられるようにすれば、さらに取り組む意欲が湧いてきます。
また、適切なご褒美をあげることも大切です。「これが終わったらおやつを食べようね」とか、「勉強が終わったらゲームをしてもいい」とか、楽しみがあるとより集中して取り組めるでしょう。
積極的に褒め、ポジティブなフィードバックを心がける
勉強などが親の思い通りに進んでいなくても、取り組む姿勢を見て「今日は算数をこれだけがんばれたね」など積極的にほめるようにしていきましょう。
たとえテストの点数が思わしくなくても、「ここが間違っていたんだね。今度はこれに気を付ければ大丈夫!」というように、ポジティブな声掛けをしていくと子どもの自信につながります。
子どもの集中力を高めるために親がしてはいけないこと
子どもの集中力を高めるポイントを見てきましたが、一方で子どもが集中できなくなってしまう親のNG行動も。ありがちなパターンをピックアップしたのでチェックしておきましょう。子どものためにやっているはずが裏目に出てしまう、といったが避けられるはずです。
子どもの気持ちを無視して無理にやらせる
子どもは楽しければ自然と集中するものですが、逆に無理にやらされることに対してはなかなか意欲的に取り組むことができません。親が一方的に「これをやりなさい」「いつまでにやりなさい」と決めてしまうとイヤイヤやるので集中力も続かない、ということに。
いつ、どのくらい取り組むのかは子どもと相談して、子ども主体で決めさせるようにしましょう。そして、それが守れたら十分にほめてあげることが大切です。
子どもが集中しないときに頭ごなしに怒る
子どもがやる気がなさそうだと、つい「もっと集中しなさい」などと言ってしまいますが、あまり効果はありません。逆に、怒られたことへのイヤな気持ちや「自分はできない子」といったマイナスな思考が働き、より集中できない状態に。
頭ごなしに怒るのではなく、なぜ集中できないのか子どもと一緒に原因を考えてみてください。適度に休憩したり、環境を見直したりして、集中できるようにサポートしてあげるといいでしょう。
親が待ちきれず、すぐに答えを与えてしまう
子どもが考えているとき、じれったくなって「こうでしょ」とすぐ答えを教えてしまうと、そこで集中力は切れてしまいます。また、子どもが自分で考える力も育ちにくくなります。「わからない、教えて」と言われるまでは邪魔をしないように、見守る姿勢を持ちましょう。
親が集中していない
子どものそばで親が勉強を見守ることも多いですが、その際は親もともに集中することが大切です。傍らで親がスマホでSNSをチェックしたりゲームをしたりする姿が目に入ると、子どもは気がそがれてしまいます。メールチェックは休憩時間にする、もしくは親も並んで仕事や読書、勉強に取り組む、というように集中する時間を共有しましょう。
机に向かっているときだけに限りません。親が常にスマホをいじっていて子どもの話も上の空、という状態では説得力がありません。メリハリをつけて目の前のものごとに集中する姿を見せることが、なによりの手本となります。
まとめ
子どもはそもそも飽きっぽいもの
幼児期から小学校低学年ごろまでは遊びもおもちゃもすぐ飽きて次々に取り替える、といったことがよくあります。さまざまなものに興味を持ち、周囲に影響されやすい時期なので、集中力が続かなくても当然、と考えましょう。
好奇心旺盛な点は喜びつつ、少しずつでいいので、「何かに集中して取り組み、やり遂げる」という達成感を得られるようにサポートしてあげましょう。
集中力は興味を持つことから生まれる
勉強に集中しない子どもでも、「ゲームならいつまでもやっている」「動画サイトで流れるダンスはすぐ覚える」など、思わぬ集中力を発揮するときもあるのではないでしょうか。それは子どもにとって「楽しい」「興味がある」ことだからです。
勉強も「しなくてはならないもの」としてやらせるのではなく、「新しい知識が得られるとこんなに楽しい」といった意識で取り組めるようにできるとベストです。
勉強だけではなく、集中力を高めるトレーニングとしてボードゲーム、折り紙といった遊びを取り入れるのも一つの方法です。子どもの趣味に合わせて楽器などの習い事を始めるのもいいですね。何かに興味を持って没頭する体験を重ねていけば、おのずと集中力も高まっていくでしょう。
株式会社ヘーグル 代表
「波動読み」を世界で初めて開発。小学校受験 中学受験、高校受験、大学受験生の指導経験もあり、 幅広い経験の中で醸成される幼児からの右脳教育プログラムは、奥が深く、確実に成果の出るものとして絶賛されている。
【執筆者】逸見 宙偉子(へんみ るいこ)
株式会社ヘーグル 代表
「波動読み」を世界で初めて開発。小学校受験 中学受験、高校受験、大学受験生の指導経験もあり、 幅広い経験の中で醸成される幼児からの右脳教育プログラムは、奥が深く、確実に成果の出るものとして絶賛されている。