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幼児教育の豆知識

【幼児教育の豆知識】子どもの協調性を育てるには?その方法について徹底解説!

子どもの協調性を育てるには

個性が大切にされる現代社会。考え方や主張が違う人々の中でスムーズに仕事をしたり、摩擦を生むことなく生活したりするには「協調性」が欠かせません。自分の子どもがわがままだったり思いやりがないように感じられたりすると、「協調性がないのでは」と心配になる親も。
そもそも協調性とはどういうことなのか、そして、子どもに協調性を身につけさせるにはどうしたらいいのかを詳しく解説していきます。
家庭ですぐにできる取り組みを紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

協調性とは

「協調性」の「協調」を辞書で調べてみると、「互いに譲り合い、力を合わせること」といった意味が見いだせるでしょう。
この章では、より詳しく協調性について解説します。協調性がある子どもはどんな特徴があるのか、また、協調性が高いことのメリットや低いことによるデメリットも知っておきましょう。

周囲と合わせることだけが協調性ではない

協調性というと、「自分の意見を通すことなく他者の意見に合わせる」ということだと考える人もいるかもしれません。でも、それは半分間違い。自分の意見ばかり主張するのは協調性がない言動ですが、自分の意見をまげて他者に迎合する、という受け身な態度を指すのではありません。
協調性がある、ということは、「自分の意見もきちんと伝えつつ、それと異なる他者の意見も尊重できる」という主体的な態度のことです。
そして、自分も含め周囲の人にとってよりよい状態を目指して、意見や主張の調整をしていく、ということが「協調性」なのです。

協調性が高い子どもの特徴

協調性が高い子どもは、いつも友人に囲まれ、円滑な人間関係を築いています。より具体的にどんな特徴があるのか見ていきましょう。

困っている人を積極的に助ける

協調性が高い子どもは周囲をよく見ています。だから、誰かが困っているとすぐに気が付くことができます。例えば忘れ物をした子に自分のものを貸してあげたり、会話に入れていない子にさりげなく話題をふったり、すぐに積極的に手助けしようとします。
自分に得になるかどうか、ということではなく、「自分もみんなも楽しくいい雰囲気であることが一番」と考えているため、自分のことのように自然と手伝うことができるのです。

相手の気持ちを考えた言動ができる

コミュニケーションにおいて、常に相手の気持ちを考えて話したり、行動したりできるのも協調性が高い子どもといえます。
他者は自分とは違うもの、自分と同様に尊重すべきものと理解し、相手はどういう気持ちなのか、どうしてもらいたいのかをよく考えたうえで自分の言動に反映しているのです。
例えばサッカーをして遊びたいときに「バスケットボールをしよう」と提案されても、「そんなのイヤだ!」といきなり否定はしません。相手の思いをいったん受け止めた上で、「じゃあ、最初にバスケをして次にサッカーをしようか」など、両者が納得できるような提案ができます。ですから、周囲とトラブルが起こることが少なく、和やかな雰囲気を生むムードメーカーとして好感を持たれるようになります。

友人がたくさんいる

困っている人に手を差し伸べる優しさを持ち、人の気持ちを考えた言動ができる、そんな協調性が高い子どもは人に好かれ、自然と人が寄ってきます。大勢と良好なコミュニケーションを築くことができ、ネットワークはどんどんと広がっていきます。
学校、習い事、地域などいずれのコミュニティにおいても親しい人間関係が作れ、常にたくさんの笑顔に囲まれて過ごしています。そのため心が安定し、「自分は自分でいい」という自己肯定感を持つことができるのです。

人と協力して何かをやることが上手

学校では運動会や文化祭など集団で何かをすることがよくありますが、そういったときに活躍するのも協調性が高い子です。自分の意見も提案しつつ、周囲と活発にコミュニケーションをとることでさまざまな意見を引き出し、よりよい落としどころを探ることができます。
リーダーになった場合もワンマンでまとめ上げるのではなく、メンバー一人ひとりの思いや力をうまく引き出し頼りながら、みんなでがんばろうというよい空気を生み出します。
決して偉ぶることなく、純粋にみんなにとって一番いいことをめざそうとするので、周囲も付いてきてくれるのです。

協調性が高いことによるメリット

協調性が高い子どもには、多くのメリットがあります。慕ってくれる友人がたくさんできて、ピンチの時には自然と助けてもらえます。
人と衝突することが少なく、うまく巻き込んでものごとを進められるので、目標を達成しやすいのも利点です。

協調性が低いことによるデメリット

反対に、協調性が低いと困ることも。人と対立してばかりだと、いざという時に協力してもらうことが難しくなります。自分以外の意見を聞かないままであれば、思考がだんだんと凝り固まって、新たな情報が入りにくい状態に。そうなると、やりたいことを達成するのも困難になってしまいます。

幼児期に協調性を身につけることがとても大切

協調性が低いまま成長してしまうと、社会に出てから子ども自身が苦しむことにもなりかねません。そうならないよう、幼児期から協調性を高めるように親がサポートしていくことが大切です。

 

【年齢別】協調性はどのように育まれていくのか

乳幼児は基本的に自分本位でわがままなもの。成長段階において少しずつ社会性が身につく中で、協調性も育っていくのです。年齢別に協調性がどの程度発達しているのか、その目安を見ていきましょう。

3歳児

社会性を身につける初期段階である3歳。この年齢から集団生活に入る子どももいるでしょう。3歳前半はまだ協調性が低く、ほかの子どもが気になりつつも、相手の気持ちを考えて遊ぶのは難しい段階。自分がほしい、と思ったら相手のおもちゃを取ってしまうということもあります。ケンカや叱られるのを繰り返しつつ、少しずつ相手のことを思いやってうまく一緒に遊ぶことを学んでいきます。

4歳児

だんだんと協調性が身についてくる時期。友人や先生など人に対する興味関心は高く、一緒に遊びたいという気持ちがより高くなってきます。
簡単なルールのゲームなら、友だちと一緒に楽しめるように。友だちが遊んでいるときは順番を待つ、ものを使う時は譲り合うなど、集団生活の実体験からみんなが心地よく過ごすためのルールを習得していくのです。

5、6歳児

言語能力の発達とともにコミュニケーション能力もより高くなってきます。友だちと遊ぶときも、相手の意見を聞いて話し合う様子が見られるように。言葉により意見を主張できるようになるので、言い争いも多いですが、その中で自分と相手の気持ちの落としどころを考えるようになっていきます。
家ではわがままなように感じられても、幼稚園では「友だち思いのいい子」と言われたりすることも。場に合わせてふさわしい行動を考えることもできるようになっているのです。
就学前のこの時期、たくさんの人と触れ合うことで協調性は磨かれていきます。子どもだけでは限界があるので、親がその機会を増やしてあげるように意識しておきましょう。

 

【家庭でできる】子どもの協調性を育てる方法

協調性の高さは生まれながらの性格だけで決まるものではなく、育つ環境や経験から変わっていきます。子どもの協調性を高めたいのであれば、普段の生活や家族以外の他者とのコミュニケーションのシーンで、親ができることを実践していきましょう。

日常生活から学ばせる

まずは、お手伝いやあいさつなど普段の生活の中で取り組めることをピックアップしました。

子どもができるお手伝いを決める

協調性を学ぶのに、お手伝いはよい方法です。朝起きたらカーテンを開ける、食事時にお箸を並べるなど簡単なことでもいいので、子どもができるお手伝いを決めて、やってもらうようにしましょう。
自分が手伝うことで家事がスムーズに進む、家族が喜んでくれる、ということが実感できると、「人に喜ばれることをするのはいいこと」「もっとやろう」という気持ちが芽生えます。

あいさつをすることを習慣づける

あいさつも、協調性を高めるには欠かせません。あいさつは人付き合いの基本となるもの。朝起きたら「おはよう」、近所の人に会ったら「こんにちは」、何かしてもらったら「ありがとう」など、しっかりとあいさつするように声掛けをしていきましょう。もちろん、家族が率先してあいさつをし、手本となることが大切です。

人の気持ち・立場を考えさせる

他者の気持ちや思い、立場を考えるよう、日常の中でうながすこともポイントです。
例えば、「ご飯だよ」と声をかけてもダラダラと遊んでいるとき。「早く来なさい!」と叱るだけではなく、「おいしく食べてほしいと思って作ったごはんが冷めて、お母さんは残念」「家族一緒に食べられないのは悲しい」など、アイメッセージで気持ちを伝えてみてください。そうすると、自分の行動で他者がどういう思いを抱くのか認識するようになります。
また、今日のできごとを話す中でも、「そのとき〇〇くんはどう思ったのかな」など、他者の視点で考える習慣を持つようにするといいでしょう。

他者とのコミュニケーションから学ばせる

主に家の外において、人とのコミュニケーションを増やしたり、人間関係を作ったりする方法を紹介します。

親が他者と仲よくする

親が家族や近所の人、友人と仲よくしているのを見せるのが、子どもにとっては一番の学びになります。親が人の悪口ばかり言ったり攻撃的であったりすると、子どもも同様な態度を取るように。
親は普段から人と良好な関係を築くように心がけ、子どもの前で他者をさげすむような言動は避けるように心がけましょう。

多彩な人と触れ合う機会を作る

異なる考えや意見を持つ人と協働するためには、社会にさまざまな価値観があることを知っておく必要があります。いつも家族や決まった友だちとだけ過ごしていたのでは、視野が狭い状態に。年齢や性別、バックグラウンドなどが異なる人と数多く接することで、多彩な価値観を知ることができます。
地域の活動やサークル、ボランティアに参加してみるなどして、さまざまな子どもや大人と触れ合う機会を持てるようにしましょう。

集団で行う習い事をする

学校に加えて、同年代の子どもと接する習い事は友だちとのコミュニケーションを学ぶよい機会に。
おすすめといわれるのはチームスポーツです。サッカーや野球など、ルールを守りながらチームメンバーと協力して勝利をめざすことで、協調性が磨かれていきます。ほか、吹奏楽や合唱などスポーツ以外でも複数人でレッスンをする習い事はあります。
複数のコミュニティに属して人間関係を築くことで、さまざまな場面で臨機応変に対応できる力が養われます。

人見知りや引っ込み思案でも叱らない

親が他者と接する機会を増やしたり、集団での習い事を勧めたりしても、子どもによっては知らない子とすぐに馴染めない、なかなか話しかけられないといったこともあるでしょう。
親としては心配になるかもしれませんが、「もっと仲よくしなさい」といっても性格的に難しいことも。自分でどうしようもない性格を否定されると、子どもは自信を失ってしまいます。
大切なのは、子どもが「自分は自分でいい」と思えること。つまり自己肯定感を持つことです。親はその子のペースを認め、ゆっくりと人との距離を縮めていくのを見守りましょう。「自分は自分でいい」という思いを抱くことができれば、人と素直に向き合うことができ、他者からも自然と受け入れられることでしょう。

 

まとめ

小さな頃から、子どもの協調性を育むことを意識しよう

数字で測れない人間力、非認知能力の一つとして重視される「協調性」。成長とともに体験を積むことで育っていくものですが、幼いころから協調性をはぐくむことで人間関係がさらに広がり、よい循環が生まれます。
親のサポート次第で人と触れ合う機会を増やしたり、人の気持ちを考えるきっかけをつくったりすることもできます。紹介した例を参考に、各家庭でぜひ取り組んでみてくださいね。

 

逸見理代表
【執筆者】逸見 宙偉子 (へんみ るいこ)
株式会社ヘーグル 代表

「波動読み」を世界で初めて開発。小学校受験 中学受験、高校受験、大学受験生の指導経験もあり、 幅広い経験の中で醸成される幼児からの右脳教育プログラムは、奥が深く、確実に成果の出るものとして絶賛されている。
逸見代表
【執筆者】逸見 宙偉子(へんみ るいこ)
株式会社ヘーグル 代表

「波動読み」を世界で初めて開発。小学校受験 中学受験、高校受験、大学受験生の指導経験もあり、 幅広い経験の中で醸成される幼児からの右脳教育プログラムは、奥が深く、確実に成果の出るものとして絶賛されている。

 

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