右脳開発でお子様の才能を開花
【幼児教育の豆知識】子どものやる気を引き出すには?親の習慣、接し方について徹底解説!
「毎日『勉強しなさい』と怒ってばかりで疲れる」「うちの子はすべてに対してやる気がない気がする」。そんな悩みを持つお父さん、お母さんの声もよく聞きますね。
実は、幼少期の親の接し方次第で、子どもは自分からさまざまなことに取り組むようになっていきます。将来、ガミガミ言わなくてもアグレッシブに人生を歩む子どもに育てるために、親ができることを具体的に解説。参考にして、ぜひ実践してみてくださいね。
〝やる気がある子ども〟とは、どんな特徴がある?
「やる気がある子ども」とは、具体的にどんな子どもなのでしょうか。文部科学省の「子どもの意欲・やる気等の向上・低下に係る調査研究成果・事例の収集調査」では、「子どもの『意欲・やる気等』とは、自己を認め、様々な事象に前向きに取り組める力」とされています(※)。より具体的に見ていきましょう。
言われなくても自分から行動する
「宿題をしなさい」「片付けなさい」「早く寝なさい」……。そういった「~しなさい」という親の小言がなくても、やる気がある子どもは自分から率先して行動しています。嫌々ではなく前向きに取り組んでいるため、自然と集中することができ、知識や技術も身につきやすくなるのです。
親に頻繁に叱られることもないため、親子ともにストレスがなくよい家庭環境が保たれています。
チャレンジ精神が旺盛
未経験のことにも積極的にチャレンジしようとするのも、やる気がある子どもの特徴です。失敗しても折れない健やかで強い精神力があり、未経験のこと、苦手なことでも恐れずに取り組むことができます。
そんな前向きな姿勢は経験やスキルを高めるだけではなく、人とのつながりを広げるきっかけとなり、社会の中でネットワークを構築しやすくなります。
このように「やる気がある子ども」は、子ども時代だけではなく成長してからも活躍の場を広げていけると考えられます。親としてはぜひわが子に「やる気」を出してもらいたいですよね。
そのためにできることは何か、取り入れたい習慣や接し方を次章で解説していきます。
(※)文部科学省「子どもの意欲・やる気等の向上・低下に係る調査研究成果・事例の収集調査」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo5/gijiroku/06031401/003.html
子どものやる気を引き出す親の習慣、接し方
子どもに「宿題をしなさい」「勉強をしないと遊ばせないわよ」と命令するのは簡単です。しかし、親の怒りやプレッシャーを避けるために仕方なくやる行為は、結局は長続きしません。
「小言を聞きたくないから」「怒られるのが嫌だから」が動機になっている状態です。それでは本当の「やる気」を引き出すことはできません。
大切なのは、子どもが自分から「やりたい」「~しよう」と思えるように、親が導いていくことなのです。
子どもの内側から「やる気」を生み出すために、親は次のような接し方や言動を心掛けていきましょう。
興味を持つきっかけを与え、具体的なやり方を教える
遊びや趣味のように、「自分がやりたい」「自分が知りたい」ことには人は熱心に取り組むことができます。つまり、子どもに取り組んでもらいたいことに対して、興味を持てるようにしてあげなくてはなりません。
勉強であれば、「しなくてはならないもの」というのではなく、「新しいことを知るのは楽しい」「知識を得ることでさまざまなことができるようになる」という学びの本質を、わかりやすく折に触れて伝えていきましょう。関連する本を借りて一緒に読んだり、わからないことがあれば一緒に調べたりして、「学ぶことの楽しさ」に気づくきっかけを与えてあげるといいでしょう。
また、具体的なやり方を教えてあげることも大切です。「~しなさい」といわれてもなかなかやらない場合は、そもそもどうすればいいのかわかっていない、という可能性も。例えば、「お片付けをしなさい」といっても行動しないのであれば、具体的に何をどういう状態にすればOKなのかを、改めて一緒に確認してみましょう。学校の支度や宿題も、慣れるまでは手順を細やかに見てあげて、ひとりでできるようになるまで見守ってあげることが大切です。
取り組みやすい目標を作り、成功体験をたくさん与える
先述の「子どもの意欲・やる気等の向上・低下に係る調査研究成果・事例の収集調査」において、やる気を引き出すには「達成感と成功体験が得られ、自信を持たせる体験活動」が重要と報告されています。
親から見れば「このくらいできるはず」といったことも、子どもには高すぎる目標であることも。わが子の能力を見極め、まずは少しがんばればできる目標を立てましょう。そして、達成できたらともに喜ぶのです。その積み重ねで自信をつければ、やがては高い目標にも挑んでいけます。
勉強だけではなく、「お手伝いができた」「逆上がりができた」「小さい子に優しくできた」「ひとりでキャンプに参加できたなど」どんなことでも構いません。さまざまな成功体験を得られるようにしてあげるといいでしょう。そうして得た自信は、新たなチャレンジへの原動力となります。
常にやる気を出しやすい環境を整える
環境もやる気に大きく影響します。テレビが付いていて気が散るところでは、なかなか勉強にも集中できません。子どもに合わせて、親が環境を整えてあげるようにしましょう。
とはいえ、幼いうちは一人だとうまく集中できないことも。キッチンで料理をしながら見守る、ピアノの練習なら後ろで聞いていてあげるなど、「親が見ていてくれる」という安心感の持てる状態がおすすめです。
子どもが助けを求めていないのに、「できている?」などむやみに声をかけるのはやめましょう。集中力を削いでしまう原因になります。子どもがいったん取り組み始めたら、邪魔にならないよう見守りましょう。
年齢や学年などの枠には絶対にはめない
「もう6歳なんだから」「小学校1年生になったのだから」など、年齢や学年を引き合いに出して、「~できないとダメ」というのは逆効果に。親はやる気を出してほしくて言っているわけですが、「自分は年齢や学年相応の能力がない」「みんなと比べてできない」と、子どもの自信を失わせるだけになってしまうかもしれません。
年齢、学年ではなく、子ども自身の過去と比較して少しでも成長しているかに注目しましょう。マイペースでも、できることが増えていれば認めてあげること。そのときには、「さすが小学校1年生だね!」とほめてあげてもいいでしょう。
少しでもやる気を出したら目一杯褒める
今まで自分から取り組まなかった子どもが、いきなり大きなやる気を出すことは難しいかもしれません。小さくてもやる気を見せたら、それをきちんと認めて褒めてあげましょう。そうすれば喜びと自信につながり、子どものさらなるやる気を生み出します。
「今日は宿題があることを忘れなかったね」「言われなくても机に向かえたね」「10分集中できたね」「前回よりいい点数が取れたね、がんばったからだね」というように、どんなことでもプラスであればすかさず褒めることを心掛けて。
褒めるときに「80点でよかった」などと結果だけに注目してしまうと、「結果を出さなくては意味がない」という思い込みにつながります。かならず、「努力したからだね」という過程のがんばりも認めてあげましょう。
できなかった場合も叱らず、常に前向きなストロークで
がんばっても、ときに思い通りにならなかったり結果がでなかったりということもあるでしょう。そういったときに「努力が足りないから」などと親が叱ると、子どものモチベーションをさげてしまうことに。
「残念だったね、次にがんばろう!」と前向きな言葉がけをするようにしましょう。
子どものやる気をなくさせるNGワード
「早く~しなさい」…心理的圧迫
つい言ってしまいがちなワード、「早く~しなさい」。時間には限りがあり、遅刻などは子ども本人にも不利益になると思うと、親もあせって口にしてしまいますよね。
しかし、この言い方は「今やろうと思っていたのに」という腹立ちを子どもに起こさせてしまいます。または、「もっと遊びたかった」「まだ~している途中だったのに」という消化不良にもつながります。行動したとしてもしぶしぶで、自ら進んで、ということにはなりにくいのです。
「早く~しなさい」と言わずにすむようにするには、あらかじめ声掛けをしておくといいでしょう。「あと10分したら出かける時間だよ」「長い針が6になったらごはんだから片付けようね」など、今やっていることを終えて次の行動に移る、という心構えを子どもに持たせるのです。
時間になっても区切りがつかないようであれば、「もう時間だけれど、あとどのくらいで出かけられそう?」「ご飯だけれど片付いていないね。どうしたらいい?」と問いかけてみてください。「時計が●分になったら出る」「これだけ片付けて、残りはご飯の後でやる」など、自分で時間との折り合いをつけさせましょう。
「早く宿題を終わらせて、あの動画を一緒に見ようよ」など、前向きな提案もおすすめです。
「どうしてできないの」…挑戦意欲の喪失
親は子どもへの期待が高い分、できなかったときに「どうしてできないの」と言ってしまうことも。「このくらいできるはず」と歯がゆい気持ちはわかりますが、子どもにしたら「自分はできない子ども」と責められている気持ちに。それは、自信を失わせても奮起にはつながりにくいのです。「どうしてできないの」を浴び続けると、失敗をおそれてチャレンジできない人間になってしまうかもしれません。
やる気を起こさせたいのであれば、失敗を責めないこと。結果までの過程でよいところがあれば認めて、「ここの部分はがんばっていたね。次はうまくできるといいね。応援しているよ」と寄り添い、励ましてあげることが大切です。
まとめ
常にポジティブな言葉で子どもを励まして
子どものやる気を左右する、親の家庭での接し方。ついカッとなると、NGワードを言ってしまうこともあるでしょう。感情に任せて「怒る」のではなく、愛情を持って「叱る」意識を持つこと。そうすれば、子どもを応援し、励ますポジティブな言葉が自然と出てくるはずです。
親は見本となるよう心掛け、子どもの中からやる気を引き出そう
「やる気のあるアグレッシブな子どもに」と望んでいても、親が覇気のない毎日を送っていたらどうでしょうか。子どもは親の鏡。何事にも意欲的に取り組み、前向きに楽しもうとする親の背中を見て育てば、自然と子どもの中からもやる気がわいてくるでしょう。親子ともに、ものごとに対して常に学ぶ姿勢を持ち、好きなことを追求し、充実した毎日を過ごしていきたいものです。
株式会社ヘーグル 代表
「波動読み」を世界で初めて開発。小学校受験 中学受験、高校受験、大学受験生の指導経験もあり、 幅広い経験の中で醸成される幼児からの右脳教育プログラムは、奥が深く、確実に成果の出るものとして絶賛されている。
【執筆者】逸見 宙偉子(へんみ るいこ)
株式会社ヘーグル 代表
「波動読み」を世界で初めて開発。小学校受験 中学受験、高校受験、大学受験生の指導経験もあり、 幅広い経験の中で醸成される幼児からの右脳教育プログラムは、奥が深く、確実に成果の出るものとして絶賛されている。