第11回 人間の能力を伸ばす最大のカギは「暗示」

人間の能力を伸ばす最大のカギは
『暗示』です。

例えば、自信を失って
ふさぎ込んでいる人がいたら、
あなたはどうしますか。

「君が今までやってきたことを振り返って
もう一度考えてごらん。
反省すべき点がたくさんあることに
気づくはずだよ。
ダメだよ、こんなことをやっていては。
もう一度考え直しなさい」
と言いますか？

そんなことを言ったら、おそらくその人は
ますます追い込まれてしまうでしょう。

そんなときは、
「大丈夫だよ。
誰でもそういうときはあるよ。
偉人の○○だって、
小さいときは失敗だらけ。
でも、後には大成しているよ。
あなたも同じよ」
などと言って励ますことでしょう。

前者のように
マイナスの暗示を与えられた子と、
後者のように
プラスの暗示を与えられた子は、
後にどのようになるでしょう。

おそらく、
結果はあえて書くまでもないでしょう。

つまり、
「何でそんなことも覚えられないの？
本当にいやになっちゃうわ」
と言われる子と、
「あなたはには、大きな能力があるのよ。
そんなこと気にしないで
がんばりましょうね」
と言われた子とでは、
大きな差が生まれるのです。

どんなに素晴らしい教育を受けても、
それを一瞬のうちに打ち消してしまう
力があるのが、
周りから発せられる言葉です。

逆に、ほんの小さな能力に
過ぎないものでも
大きく成長させてあげることができるのも
言葉の力です。

ぜひ、プラスの暗示上手になりましょう。

脳科学者の茂木健一郎氏は、
「褒めのアスリートになれ」と言っています。

できた瞬間にすかさず褒めていくと、
その学習回路がますます強化されて
いきます。