右脳開発でお子様の才能を開花
第174回 Z世代の次の世代= AIネイティブ世代とは?
前々回のメルマガで、
新人類Z世代のことについて書きましたが、
今の小学生は、
さらに次の世代=「AIネイティブ世代」
となります。
この世代の人たちは、
Z世代(今の中高生以上)とは
また違った問題を抱えています。
「AIネイティブ世代」は、
生まれたときから
身の回りにあるもののほとんどが、
AIでコントロールされた中で
生きています。
このような子どもたちは
どのように育っていくのでしょうか。
例えば、
ネットで音楽ソースを検索すると、
検索者が好みそうな音楽の楽曲を
自動的に教えてくれます。
買い物をするときも、
今売れている関連商品を
推薦してくれます。
基本的に自力で商品を探す必要はなく、
推薦された商品の中から選ぶだけ
という購買行動が身についてしまいます。
このような行動を繰り返していくと、
自ら考えて行動する、
選択するということが不自然となり、
常に何かにリードされて生きていくことが
自然となります。
極端に言えば、
AIが導く通りに行動する
=AIに従属した人間
となってしまうのです。
これは、売り手側からすれば、
非常に効率がいい状態です。
つまり、短期最適化です。
これを社会全体から考えると、
最も効率の良いビジネスの仕方
ということになります。
このようなことが横行していくと、
社会は次第に多様性を失っていき、
社会は活力を失い、
長期的に見れば
生産性も低下していくことになります。
もちろん、
こんな環境におかれれば、
創造性を高めることは
容易ではありません。
思考を始める前に、
瞬時に答えが用意されるので、
わざわざ時間をかけて
考えるなんていう行為は、
ばかばかしくなります。
時間をかけて答えても、
瞬時に提供される選択肢の方が
より良かったりするからです。
こんな時代は、
学校教育も入試も変わっていきますが、
将来どんな能力を身につければ
生き残れるかといった正解を
早く求める親子がますます増えています。
しかし、
そんなシンプルな正解など存在しません。
これから先のことは、
誰にもわからないのです。
であれば、
不安なことはそのまま置いておいて、
とにかくよく考えてみる。
親子で一緒に考えてみるのも
いいでしょう。
あえて手のかかることをやってみる。
不便な環境をあえて作る。
回り道をあえてしてみる。
などといった「あえて……」を試みることが、
これからの「AIネイティブ」にとっては
必要なことです。
ですから、
幼少期から安易にスマホやタブレットを
与えてしまうようなことはせず、
できるだけ「アナログな環境」を
大切にしましょう。
また、「リアル体験」も大切です。
できるだけ「本物」と接触する機会を
増やすことです。
そうしていくことで、
「五感の基盤」をきちんと育てることが
出来ます。
「五感」をきちんと育てないと、
大きくなってからバランスの悪い人間と
なってしまいます。