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第176回 ILC誘致が今後の日本の行方を左右する

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ILCとは、
「国際リニアコライダー」
のことです。

このILCは日米欧の共同事業で、
岩手県を中心とした
北上山地が候補地となっており、
文部科学省が
正式に誘致をするかどうかを
年内に決める見通しです。
ILCの心臓部となる直線型トンネル
「超伝導加速空洞」を製造するのは
三菱重工業。

粒子に電波を当てて加速させる
大電力のマイクロ波発生真空管の
独自技術を持つのは東芝。

素粒子を一瞬で測定する
高性能検出器は、
浜松ホトニクスです。

その技術は、
ニュートリノ観測装置
「カミオカンデ」の開発を通じて
培いました。
これら日本の「ものづくり企業」の
技術を結集しなければ
ILCは建設できません。

日本が
建設候補地に選ばれた理由の1つが、
これです。

米国や欧州も一時は手を挙げましたが、
日本に一本化されました。

ILCは地中で光の速さ近くまで
電子や陽電子を加速させる
「半端ない」施設です。

急加速には
20キロメートル超の長さの磁石を
効率よく一気に冷やして
超電導状態にしなければなりません。

実現できるのはIHIの技術だけです。
ILCでは
「ビッグバン」が起きた直後の宇宙を
再現できると言われています。

中央部の「粒子測定器」で
精密に観測すれば、
宇宙に物質が生まれた仕組みなどの
謎にも迫れる可能性があります。

ブラウン管テレビや電子顕微鏡など、
加速器から派生した技術を使って
生まれた製品は多いのです。

がんの放射線治療では
がん細胞を狙い撃つため
加速器が欠かせません。

インターネットの
ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)も
巨大加速器「LHC」の膨大なデータを
管理するために開発されました。
ILCが建設されれば、
次世代エネルギーシステムや
画期的な新薬開発の技法などが
生まれると期待されています。

世界の大手企業が
ILC周辺に研究拠点を置くことで
スタートアップなどが数多く育ち、
一大産業の集積地「北上バレー」が
生まれる可能性も高いのです。
ILCのような
先端施設のために磨いた要素技術は
次代の主力事業のタネになり得ます。

加速空洞を開発する三菱重工子会社、
三菱重工機械システム(神戸市)
設備インフラ事業本部の仙入克也次長は、
キー技術の革新は既存事業にも
プラス効果をもたらす
と話します。

ILCは多くのイノベーションを生み出す。
日本で建設できれば、
次世代の一大産業を
主導できるようになる。

東京大学素粒子物理国際研究センターの
山下了特任教授も、こう強調します。
ヒッグス粒子の謎を解き明かし、
「物質」「質量」「重力」等について
解明するというのが
究極的な「ニーズ」ですが、
それ以外にも
「使用済み核燃料の半減期を短縮する」
といった高次のニーズもあります。

ILC設置後20年間で、
経済効果5.7兆円という試算も
あります。

また、ILC誘致が呼び水になり、
加速器を使って開発した部品の利用が
半導体、自動車などの産業分野で
拡大すると仮定した場合の経済効果を
3兆106億円と算出しています。

しかし、
約5000億円とされる
巨額の建設費が問題視され、
建設には賛否両論があります。

もし、日本がILC誘致を断念すると、
本来は
「開発される可能性があった技術」
が、夢幻と終わるのです。
ある意味で、
これからの日本が最先端科学技術の分野で
リードしていく立場を
維持していくのかどうかの
分岐点にいるのは確かです。

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