右脳開発でお子様の才能を開花
子育ての知恵ぶろぐ 第267回 「長考に妙手なし」=直観の威力を証明した脳科学
中谷裕教氏は、
東大・早大の将棋部員の協力を得て
2007年から5年間に
理化学研究所脳科学総合センターが
日本将棋連盟や富士通などと共同で行った
『将棋思考プロセス研究プロジェクト』で
中心的な役割を担いました。
この調査では、70人のプロ棋士と
115人のアマチュア高段者に対して
脳波測定やMRI検査で、
棋士の「直観力」が脳のどの部分の働きに
よるものかなどの解析を行いました。
羽生九段の場合は、
81マスの盤面を4分割した部分図が
高速スライドして脳内を動き回るのです。
彼は、車を運転中に将棋のことを
考えることは一切しないと言います。
なぜなら、運転中に将棋のことを考えると
自動的に目の前に将棋の盤面が現れて、
盤面が回転し出してしまうからです。
森内九段は盤や駒だけでなく、
対局室の小物までが全てカラーで
脳内に浮かぶそうです。
このように、
脳内でイメージが浮かぶ棋士もいましたが、
イメージが浮かばない棋士も多くいます。
棋士の脳内におけるイメージは、
かなり個人差があるようです。
この調査で明らかになったことは、
プロ棋士とアマチュア棋士とでは
「直観力」の精度の差でした。
「長考に妙手なし」と言われるように、
思考時間が短いほど正答率が高いのは、
プロもアマも同じでしたが、
アマチュアの場合はプロよりも
正答率自体が大幅に低かったのです。
オランダのある心理学者も、
チェスの世界でプロとアマの差は
「直観力の精度の差」であると
結論付けました。
81マスある将棋は
1手につき80種類の自由度がありますが、
そのすべてを調べることは不可能です。
ですから、直観的に数手を分析して
その中で最善手を探すのです。
このことを糸谷八段はこう言いました。
「読まずに切る」と。
このような直観に基づく
スピーディーな判断ができる能力が
必要なのです。
このような能力はどのようにして
身につけられるのでしょうか。
「1万時間の法則」というのがあります。
これは、『天才!成功する人々の法則』
(マルコム・グラッドウェル著)に
書いてあります。
一流のプロになるためには、
1日3~4時間の集中したトレーニングを
10年間、計1万時間続ける必要がある
というものです。
これについて、前出の中谷氏は
こう述べています。
「5×5マスの小さな将棋盤バージョンで
3ヵ月トレーニングしてもらう
実験を行ったところ、
プロに似たような脳活動になる
というデータが出た。
熟練者は生まれつきではなく、
トレーニングによって身につけた経験や
知識で判断しています。
この際、いいお手本を見て『正しい知識』を
身につけることが最も重要なポイント
ということになります」と。
小さい頃から右脳を使うトレーニングを
ヘーグルで教えている正しい方法で
やり続けると、前述したのと同じように
右脳を使える人間になります。
より効率的に右脳を使えるようになるために、
ヘーグルでは『壱萬会』というシステムを作り、
多くの人が高いレベルへと導けるように
しています。
さあ、あなたも是非チャレンジしてください。