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①幼児期からの右脳開発・右脳教育

子育ての知恵ぶろぐ 第321回 脳科学でわかってきた「遺伝」と「環境」の関係

脳科学でわかってきた「遺伝」と「環境」の関係「人生の教科書」第一巻・第17話では、
子どもにとって
遺伝と環境が与える影響については、
環境の方が大きいと書きました。

最近の脳科学では、
遺伝と環境が与える影響についての詳細が
わかってきました。

結論から言うと、
遺伝と環境が子どもに与える影響は
大まかにいえば半々だということです。

慶應義塾大学教授、安東寿康氏の
「行動遺伝学」では、
双生児法という研究法によって
調査が行われます。

一つの受精卵で遺伝学的に同じ個体で
同じ環境で育った「一卵性双生児」
と別の受精卵で生まれて
同じ環境で育った「二卵性双生児」を
比べることで遺伝と環境の影響の度合いが
わかります。

この影響度は、分野によって異なります。

まず、一番影響が大きいのが身長で
80%
と言われています。

ちなみに肥満は70%です。

次に高いのが運動能力で66%
その次に高いのが
学力や知能に関することで60%です。

知能に関してもう少し詳しく見てみると、
子どもの年齢が低いほど
環境の影響が大きく、
年齢が高くなるにつれて遺伝の影響が
大きくなる傾向があります。

0歳から6歳ころまでは
遺伝の影響はあまり見られず、
家庭環境の影響が大きい
と言います。

ですから、早期教育の効果は
年齢が高い子どもよりも大きい

ということになります。

音楽の分野では、
リズム感や絶対音感などは50%程度の
影響があるとされています。

芸術的なセンスなどの芸術の分野での
科学的測定は難しく、
エビデンスも乏しいため、
はっきりとしたことは言えません。

性格については、
「協調性」や「外向性」「開放性」
「神経質」「誠実性」などの要素の遺伝は
30~40%
ですので、
環境が与える影響の方が
60~70%
と大きくなっています。

つまり、人格形成には
的確な環境を設定する必要が
ありそうです。

また、読み聞かせを多くされた子は
問題解決能力が高くなり、
自由を比較的に多く与えた子の方が
知的能力が高くなる傾向も見られます。

マウスの実験によれば、
「母親の経験」は子どもに遺伝するが、
「父親の経験」は遺伝しない、とか、
父親からは「情動」の部分が
遺伝
するという結果も出ているそうです。

まずは、子どもがのびのび育っていける
環境を整えてあげることにより、
この子の個性が活かされながら
成長することを見守ってあげることが
賢明でしょう。

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