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子育ての知恵ぶろぐ

子育ての知恵ぶろぐ 第337回 気を付けよう!子どもの健康を左右する「超加工食品」

気を付けよう!子どもの健康を左右する「超加工食品」最近、「超加工食品」という言葉が
注目を集めています。

「超加工食品」とは、
「食品添加物や油脂などを
たっぷり加えた食品」
のことです。

この「超加工食品」は、年齢別にみると
摂取量が最も少なかったのは
60~79歳のグループで、
18~39歳のグループが最も多かったのです。

東京大学大学院医学系研究科
社会予防疫学分野の
篠崎奈々客員研究員らのグループは、
32都道府県に住む成人2,742人の
8日間の詳細な食事記録をもとに、
超加工食品の摂取量を調査しました。

その結果、日本人が1日に摂取する
総エネルギー量に対して
「超加工食品」が占める割合は
27.9~42.4%でした。

米ノースカロライナ大学チャペルヒル校の
グローバル・フード・リサーチ・プログラムの
調査結果によれば、
「超加工食品」の摂取量の割合が、
アメリカが59%、イギリス57%、
カナダ48%、オーストラリア42%に続き
日本は第5位の38%
となっています。

米ミシガン州大学のギアハート博士らは、
2022年に発表した論文で、
「超加工食品」はたばこと同じように
依存性があると考えられると
指摘しています。

博士は、「たばこ中毒と同じように、
やめたいと思ってもやめられない状況が
「超加工食品」においても起きていて
とても心配な状況だ」と話しています。

米ボストン在住の内科医:
大西睦子さんは
「ミシガン大学らの2021年の報告によると、
ホットドッグを1個食べると
36分の健康寿命を失うとされている」
と警鐘を鳴らします。

食品ジャーナリストの郡司和夫さんも
「亜硝酸塩という発色剤を使うと
きれいなピンク色になりますが、
この発色剤は体内で発がん物質を作る
可能性があります。

ウインナーは発色剤を使用しない
『無塩せき』の製品を選んでほしい」
と言います。

さらに
「中でもフワフワ食感を売りにするパンは
発酵させる際にコストカットを目的として
「臭素酸カリウム」を利用することが
ありますが、これも実験で発がん性が
認められています。

また、大西さんが「超加工食品」の中で
特に気をつけなければならないのは
「人工甘味料」だと言います。

「人工甘味料は砂糖と比べて
最大2万倍もの甘みがあり、
ガンや心血管疾患脳血管疾患などの
リスクを上げると指摘されています」

また、郡司さんは
インスタントラーメンやカップ麺も
避けるべき
です。
なぜなら食品添加物や化学調味料を
多く含むことに加え、
麺をあげる時に使われるパーム油は
心臓病や糖尿病のリスクをあげる
飽和脂肪酸を多く含んでいるからです」
と言います。

ミシガン大学の研究では、
1日の摂取カロリーの10%を
牛肉や加工肉から、
全粒穀物、果物、野菜、ナッツ、豆類、
厳選した魚介類に置き換えるだけで、
1日に48分の健康寿命を延ばせることが
明らかになりました。

わずかな食生活の変化により、
健康を大幅に改善できるのです。

フランス在住のジャーナリスト・
羽生のり子さんも
日常生活におけるちょっとした
心がけが効果的です
」と語ります。

「多数の添加物の名前が成分表に
ずらりと並ぶ超加工食品を避け、
野菜や肉、魚などできるだけ
生の素材を買って、家で調理する。
その際、添加物のないみそ、しょうゆなど
基本的な調味料を使い、
市販のドレッシングやソースは避ける。
スーパーやコンビニで総菜を買わず、
外出した際に清涼飲料水を飲まないよう、
水筒に水やお茶を入れて持ち歩く
など、
ちょっとした心遣いが健康につながる。
ただ、フランスでは子どもが
超加工食品を食べることを
全面禁止にするとストレスで逆効果なので、
『食べていい日』を設けて
それ以外の日は食べないようにする。
週に1日は超加工食品を許す日を
作るなどして“絶対に食べすぎない”という
ルールを徹底した方が、
長い目で見ると健康につながる

と言います。

少しでも日常的に
「超加工食品」から離れる工夫が必要です。

ここで「NOVA分類
(2009年にブラジル・サンパウロ大学が
提唱したあらゆる食品を4つに区分した
グループのこと)を紹介します。

●生鮮食品、ほぼ無加工な食品
野菜や肉、米、パスタ、卵、豆類、魚、
牛乳、果物等

●加工食品の材料
主に家庭で料理するのに使う調味料や
調理用の材料

●加工食品
家庭で調理に使うもので加工した物。
チーズ、缶詰等

●超加工食品
大量生産された菓子パン、インスタント食品、
コンビニ弁当やスーパーの総菜等家庭で
使用されない調味料や保存料や
油脂などを過剰に加えた食品

2018年にフランス・パリ第13大学の
研究者らによる論文では、
「超加工食品」の摂取が10%増えると
ガンのリスクが12%上昇すると
結論付けており、注目を集めています。

ただし、これらの論文に対しては、
実証性に欠けるという指摘も多くあり、
そのまま鵜呑みにできるものではない
という側面もあります。

ただ、これからの時代を生きる
子どもの食生活の中で、
長期間にわたって習慣化して
摂取していくものには、
親として注意を払うのは
自然なこと
だ思います。

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